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海外治験の5つのメリットとは?仕組みと謝礼金・費用・リスクを解説

海外治験のメリットとは?仕組みと謝礼金・費用・リスクを解説

「海外で謝礼金を得ながら滞在できる」「英語環境に触れられる」といった理由から、近年注目を集めている海外治験。 

しかし、「高額な謝礼金は怪しいのではないか?」「安全性は大丈夫なのか?」といった不安を持つ方も多いのが実際のところです。

この記事では、海外治験の基本的な仕組みから、メリット・デメリット、具体的な謝礼金の相場、そして参加する際のリスク管理までを徹底解説します。

海外治験への参加を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

本内容の監修者
監修元治験グローバル
組織情報イギリスおよび米国の治験施設から委託を受け、治験実施の際に日本人/中国人/韓国人および東アジア系のバックグラウンドのボランティア募集を専門とする独立系契約会社
専門分野海外治験・海外臨床試験

海外治験とは?基本的な仕組みを解説

まずは海外治験に関する基本的な知識と仕組みをおさらいしていきます。

治験とはそもそも何か

治験とは、新しい薬や医療機器が国の承認を得るために行われる臨床試験のことです。「治療の試験」を略して治験と呼びます。 

動物実験などで安全性が確認された薬の候補を、最終的にヒト(健康な成人や患者さん)に投与し、有効性や安全性・副作用などを確認する重要なプロセスです。

海外治験の目的と特徴

日本人が海外で行う治験の主な目的は「ブリッジング試験(架け橋試験)」と呼ばれるものです。

海外で開発された薬を日本で承認申請する際、欧米人と日本人で薬の代謝や効き目に人種的な差がないかを確認する必要があります。

そのため、海外の施設に日本人ボランティアを集めてデータを取る必要性があり、治験が行われます。

日本国内の治験との主な違い

もっとも大きな違いは「環境」と「謝礼金の差」です。

  • 環境:日本の治験は日本国内の病院で行われますが、海外治験は現地の専用施設に滞在する。
  • 謝礼金:為替の影響や拘束時間の長さ、国内治験に比べて報酬が高額になる傾向がある。

海外治験|5つのメリット

海外治験には、日本の治験以上のメリットが多く存在します。

1.謝礼金が高く設定されている

前述の通り、海外治験の最大の魅力は高額な謝礼金です。 

日本の治験が入院1日あたり1.5万〜2万円程度が相場であるのに対し、海外治験は拘束条件や物価、円安の影響もあり、1日あたり2万〜3万円、あるいはそれ以上で換算されるケースも珍しくありません。

2週間〜1ヶ月程度の案件で、30万円〜60万円前後の手取りになることもあります。

2.食事・wifi・宿代込み

治験実施施設(病院や専門クリニック)に入院・滞在している期間中の食費、光熱費、宿泊費はすべて無料です。

また、施設内には高速Wi-Fiが完備されていることがほとんど。生活コストをかけずに海外に滞在できるため、受け取った謝礼金の多くをそのまま貯蓄や旅費に回すことができます。

3.医療体制や安全基準が高いので安心

日本人が募集される主な海外治験は、イギリスやアメリカなどの医療先進国で行われます。

FDA(アメリカ食品医薬品局)やMHRA(英国医薬品・医療製品規制庁)など、世界でも特に厳しい基準を持つ機関の監視下で行われるため、管理体制や安全基準は非常に高いレベルで維持されています。

4.海外で旅も満喫できる

治験の事前検診から入院までの待機期間や、退院後の帰国までの期間は自由時間となります。

渡航費が補助される案件も多いため、安価で海外へ行くことも可能です。空き時間に観光を楽しんだり、現地の英語環境に身を置いて語学学習をしたりする方もいます。

本場の英語環境にも触れられるという理由から、フィリピン留学・欧米留学などの終了後のネクストステップとして治験に参加する方などもいます。 

5.英語力が高くなくても参加できる

「海外=英語が必須」と思われがちですが、日本人を対象とした治験では、日本人スタッフや通訳が常駐しています。

 医師との問診は日本人スタッフが通訳に入るので心配はご無用。ただし、治験施設内での現地のスタッフとのやり取りなどはご自身で行う必要がありますので、簡単な英語の意思疎通ができるのが望ましいです。とはいえ、英語力に自信がない方でも問題なく参加できます。

海外治験|2のデメリット

メリットだけでなく、デメリットや想定すべき負担についてもしっかり理解しておく必要があります。

1.生活への制約と時間的負担

治験期間中は、採血や検査の時間以外は自由ですが、施設からの外出は基本的にできません。

また、正確なデータを得るため、食事の内容や就寝時間は厳格に管理され、期間中の飲酒・喫煙は厳禁です。

集団生活となるため、プライバシーが完全に保たれるわけではない点も留意が必要です。

さらにアメリカやイギリスまでの渡航は日本から約10〜15時間はかかるため、行き帰りの時間がそれなりにかかります。

2.副作用のリスク(未知の影響)

新薬を使用するため、副作用のリスクは完全にゼロというわけではありません。

軽い頭痛や倦怠感から、稀に予期せぬ反応が出る可能性もあります。

副作用の可能性に関してはプロジェクト参加前に必ず事前説明があるため、そちらで内容をしっかりと理解・同意する必要があります。

 ※安全性とリスクについての詳細は後述の安全性とリスクについてをご確認ください。

海外治験の主な実施国と特徴

海外治験は欧米やヨーロッパを中心としてアジア圏などでも行われています。

ここでは日本人向けの治験が積極的に行われているアメリカ・イギリス・オーストラリアの治験事情を伝えていきます。

アメリカの治験事情

世界最大の医薬品市場であり、治験の件数も非常に多いです。

協力費が高めに設定されているので、世界各地から参加希望者が集まる傾向にあります。カリフォルニア州に多くの治験施設が集まっています。

イギリスの治験事情

ロンドン以外にもリーズやノッティンガムの年でも、日本人を対象とした治験が頻繁に行われています。

治験施設が非常に清潔で、レクリエーション設備(ゲームやビリヤードなど)が充実していることで知られています。

ヨーロッパ観光の拠点にもしやすいため、旅好きに人気です。

オーストラリアの治験事情

アメリカやイギリスほどではありませんが、日本人を対象とした治験を行う施設があります。

季節が日本と逆であるため、避寒・避暑を兼ねて参加する人が多いです。

海外治験の参加条件と応募方法

海外治験に参加するための条件の一例と、応募〜参加までの流れを解説していきます。

年齢・健康状態などの基本条件

一般的な参加条件は以下の通りです。

  • 年齢:20〜60歳を募集する案件が多い
  • BMI:18.5〜30.0(標準体型)(海外の治験はBMIが高めなことが多い)
  • 健康状態:基礎疾患がないこと、過去に大きな手術歴がないこと
  • その他:アレルギーがないこと、喫煙習慣がないこと(期間中禁煙できること) 
  • 英語力:医師との問診などの難しいやり取りは通訳が入るが、治験施設内での現地のスタッフとのやりとりなどの簡単な意思疎通ができるのが望ましい。

応募から選考・治験参加までの流れ

応募から選考・治験参加までの流れは下記の7つのステップに別れます。

治験ボランティアへ登録

まずは海外治験を仲介している募集サイトに登録します

案件への応募

条件に合う案件にエントリーします

国内スクリーニング

事前の電話問診や日本国内での健康診断を実施します

ご渡航

指定場所へ渡航

現地スクリーニング

最終的な健康チェックを行い治験への参加が正式確定します

治験参加(入院)

投薬・採血・検査の実施

事後検査・協力費の受取

退院後の検査を経て、帰国となります

協力費・費用の実態

続いて海外治験に参加することによって得られる参加協力費について説明いたします。

国別の協力費の目安

▼イギリスの協力費の一例

  • 8泊9日の入院と9回の外来訪問:5,243ポンド(約110万円)
  • 14泊15日の入院と5回の外来訪問:7,100ポンド(約149万円)

※為替レートや試験の内容により大きく変動します。

▼アメリカの協力費の一例

  • 31泊32日の入院と3回の外来訪問:21,980ドル(約342万円)
  • 7泊9日の入院と9回の外来訪問:14,800ドル(約230万円)

日本よりも協力費が高い案件がほとんどです。

交通費・滞在費の扱い

海外治験では、日本からの交通費及び入院などにかかる滞在費用は補助されるものがほとんどです。 ただし、案件によって交通費の補助の内容が異なりますので、その都度に確認することが重要です。

ただし、現地スクリーニングに合格できず帰国となる場合、交通費は補助されるものの、基本的には協力費は発生しないので注意が必要です。

安全性とリスクについて

海外治験と聞いて、最も心配されるのが身体面への安全性とリスクについてなのではないでしょうか?

治験の安全基準は?

治験の安全基準は、世界共通の厳格なルールである「GCP(医薬品の臨床試験の実施の基準)」に基づいています。

参加者の安全を確保するために、主に以下の3つの柱で運用されています。

①倫理的な審査(IRBの設置)

治験を開始する前に、医学・薬学の専門家だけでなく、専門外の有識者や一般市民を含めた「治験審査委員会(IRB)」が、その試験が人道的に問題ないかを審査します。

「科学的な妥当性があるか」「参加者のリスクが最小限に抑えられているか」が厳しくチェックされ、承認されない限り実施できません。


②インフォームド・コンセント(十分な説明と同意)

参加者は事前に、医師から以下の内容について詳細な説明を受けます。

  • 治験の目的と方法
  • 予測される効果と副作用(リスク)

いつでも自由に参加を辞退できまる。また上記について完全に理解し、自由意思で署名しない限り、治験が始まることはありません。


③厳格な医学的管理と補償

医学的な管理体制についても厳格にルールが定められています。

  • 専門医の常駐:治験期間中は医師や看護師が常に体調をモニタリングし、小さな変化も見逃さない体制が整っています。
  • 中止基準:予測外の副作用や、参加者の健康に影響が出ると判断された場合は、即座に試験を中止する基準が定められています。
  • 健康被害への補償:万が一、治験が原因で健康被害が生じた場合に備え、製薬会社は保険への加入や医療費・手当の支払いなどの補償制度を整えることが義務付けられています。

トラブル・副作用時の対応

万が一、副作用が出た場合は、即座に専門医による治療が行われます。

また、治験に関連する健康被害については、製薬会社が加入している保険によって補償される仕組みとなっています。

信頼できる治験情報の見分け方

SNS上の個人募集などではなく、長年の実績がある「治験コーディネート機関」や「治験支援企業」を通すことが重要です。

WEBサイトに運営会社情報、プライバシーポリシー、過去の実績が明記されているか確認しましょう。

おすすめの海外治験会社

日本人向けの海外治験を扱っている、実績のある仲介機関・施設を紹介します。

治験グローバル

日本人向けの海外治験案件を幅広く取り扱う大手紹介サイトです。

イギリスの治験施設だけでなく、アメリカのテキサス州やフロリダ州での治験も取り扱い、サポート体制が厚いのが特徴です。

よくある質問

海外治験に関してよく寄せられる質問を当記事の監修者である治験グローバル様への聞き取りを元にまとめています。

自己負担が必要な費用はありますか?
現地までの移動費や宿泊費は補助されるケースがほとんどですが案件により違いがあるので、その都度の確認が必要です。パスポート取得費用、日本国内の空港までの移動費、海外旅行保険料などは自己負担となるのが一般的です。
治験実施期間中は、自由に行動できますか?
入院期間中は施設からの外出はできません。退院後や事前検診の前後の期間は自由に行動・観光が可能です。
誰でも参加できますか?
心身ともに健康であることが最重要条件です。事前の健康診断(血液検査や心電図など)で基準値を満たす必要があります。また、集団生活のルールを守れる協調性も求められます。
英語ができません、問題ないですか?
医師との問診など難しいやりとりは日本人の通訳が入るので問題ありません。日本人対象の治験では、日本語の話せるスタッフがサポートに入ります。しかし、治験施設内での現地のスタッフとの簡単な意思疎通ができる程度の英語力は必要です。

まとめ:海外治験は「リスクとリターンの理解」が鍵

海外治験は、短期間で高額な協力費を得られるだけでなく、海外生活を体験できる非常に魅力的な選択肢です。

しかし、行動制限や副作用のリスク、異国での生活というストレスも伴うため深い事前理解が必要です。

「楽して稼げる」という側面だけでなく、「新薬開発という社会貢献の対価として協力費を得る」という意識を持ち、ルールを守って参加することも必要なのではないでしょうか?

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