「フィリピンってどんな国?」「フィリピン人の友達が欲しいけど、どう接したらいい?」「フィリピン留学を考えているけど、現地の人と上手くやっていけるかな?」
近年、英語留学先として、また観光地として人気が高まっているフィリピン。あなたも、そんな疑問や期待をお持ちではないでしょうか?
記事を書いている私はフィリピン現地の語学学校で数多くのフィリピン人スタッフと仕事や生活を共にしてきました。
そこで今回は実際にフィリピンに移住し、日々多くのフィリピン人と接する中で見えてきた、彼らのリアルな性格や国民性、そして文化について、詳しくお伝えしたいと思います。
この記事を読めば、フィリピン人の魅力的な人柄から、ちょっと注意が必要な文化の違い、そして良好な関係を築くためのタブーまで、深く理解することができます。フィリピンへの興味がさらに深まり、留学や旅行、現地での交流がもっと楽しくなるはずです。
それでは、早速フィリピン人の素顔に迫っていきましょう!
この記事を書いた人
執筆者 | 田平優貴 |
監修元 | セブ島留学バディー |
略歴 | セブ島留学を経験後、セブ島の語学学校スタッフとして勤務。 現在はセブ島現地に拠点を構えるセブ島留学専門エージェントとして、最新情報の提供に努めています。 |
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フィリピン人の性格・国民性15選
まずは、フィリピン人の代表的な性格や国民性を15個ご紹介します。もちろん個人差はありますが、多くのフィリピン人に共通して見られる傾向として参考にしてください。
1.明るくフレンドリーで陽気
フィリピン人と接して最初に感じるのは、その底抜けの明るさとフレンドリーさです。
買い物中に定員さんと目が合えばニッコリ微笑みかけてくれたり、気軽に「Hi!」と声をかけてくれたりします。
人懐っこく、初めて会った人ともすぐに打ち解けられる陽気さは、フィリピン人の大きな魅力です。そのため、街の至るところで鼻声や歌を口ずさむ人をよく見かけます。

現地在住者
この陽気さは日本人からしたら羨ましいくらいです…笑
2.優しくおもてなし精神が強い
フィリピン人は「フィリピーノ・ホスピタリティ」と言われる程、優しさや助け合いの心、おもてなし精神が特徴的です。
家に招かれれば、これでもかというほどのご馳走でもてなしてくれますし、常にゲストが快適に過ごせているか気を配ってくれます。
日本人以上に「おもてなし」の心が根付いていると感じる場面も多いです。例えば留学先の英語の先生も温かく接してくれるケースが多いです。
困っている人がいれば自然と手を差し伸べる、そんな温かい心を持っています。

現地在住者
このフィリピーノ・ホスピタリティのお陰で、楽しく英語留学を頑張れたのを覚えています
3.コンサバティブ(保守的)な一面もある
陽気でオープンなイメージが強いフィリピン人ですが、特に家族観や恋愛観においては保守的な一面も持っています。
これは、国民の多くがキリスト教徒であることと深く関係していると考えられます。時代は変わりつつありますが、結婚前の同棲に抵抗がある人も少なくありませんし、家族の意見を非常に尊重します。

現地在住者
人によりますが、現状維持を好む人・特に新しく何かを変えようという人は少ない印象で、シンプルな生活をしている人も比較的多いと感じます。
4.時間にのんびりな人が多い
「フィリピーノ・タイム」という言葉があるように、時間にルーズな傾向が見られます。
待ち合わせに30分~1時間遅れるのは日常茶飯事。やっぱりやめたのドタキャンも頻発します。悪気があるわけではなく、「まあ、なんとかなるか」という考えが根底にあるとも言われます。
そのため、コンビニやスーパーではあっという間に行列ができてしまったり、レストランのオーダーがなかなか届かないということも起こります。
日本人からすると驚くかもしれませんが、これも文化の違い。あまり時間に厳しくせず、大らかな気持ちで受け止めるのがコツです。

現地在住者
フィリピン人にとっては時間の流れ方が日本人とはかなり違いがあると感じます。フィリピン人が我慢強いのか、日本人がせっかちすぎるのかは、ここではそっとしておきます..笑
5.計画性がないこともしばしば?
フィリピン人は先のことを細かく計画するよりも、その場その場の状況に合わせて臨機応変に対応することを好む人が多い印象です。
「今」を大切にする国民性とも言えます。仕事などでは計画性のなさが裏目に出ることもありますが、予期せぬ出来事にも動じず、柔軟に対応できる強みでもあります。
また、計画性がないからこそ、友だちやビジネスの場でも約束事のスケジュール事が決まらなくて困っているという現地日本人は多かったりします。

現地在住者
街の至るところにあるサービスなどを見ても計画性のないことが多いと感じます。なんでこんな作り方したんだろう..こんなところで商売しているんだろう.. というようなことをよく見かけます。
6.残業はしない(ワークライフバランス重視)
フィリピンでは、基本的に残業をするという文化があまりありません。定時になればすぐに仕事を切り上げて、家族や友人との時間を大切にします。
日本人からすると「もう少し頑張れば…」と思うこともあるかもしれませんが、彼らにとっては仕事よりもプライベート、特に家族との時間が最優先と言えます。
定時終了の30分前頃になるとソワソワとし始めるなんてことは当たり前です(笑)

現地在住者
これはフィリピン人が残業をしないのではなく、日本人が残業をしすぎる人種とも言えます。フィリピン以外の国でも残業は基本的にしない考えを持つところは多いです。
7.入った給与はすぐに使う
フィリピン人は貯蓄よりも、今の楽しみや家族のために給料を使うことを優先するのが一般的です。
特に給料日後は、ショッピングモールが賑わったり、レストランで食事を楽しんだりする光景をよく目にします。将来のために我慢するより、頑張って稼いだお金で今を満喫したいという気持ちが強いです。
ちなみに現金で消費することがまだまだ多いフィリピンでは、給料日はATMが大行列になるのは当たり前..

現地在住者
この活発的な消費力がフィリピン経済の一役を買っている気さえします。
その月の給料を全て消費できる勇気を日本人にも分け与えて欲しい!フィリピン人はお金がないないといつも嘆いていますが、日本人からしたらそんなに思い切って使えることが逆に羨ましいですね。
8.家族第一優先主義
フィリピン人にとって、家族は何よりも大切な存在です。自分のことよりも家族を優先し、稼いだお金の多くを家族への仕送りに充てる人も少なくありません。
大家族な家庭も多いため、助け合って生活することが当たり前となっています。
週末は家族で過ごすのも当たり前で、進学や就職、結婚など、人生の大きな決断には必ず家族の意見が関わってきます。家族の絆が非常に強いのが特徴です。

現地在住者
日本は核家族化していますが、フィリピンは複合家族という形で子供・親・孫・祖父母が一つ屋根の下で暮らしている家庭も多いため、家族を大切にする精神が深く根付いています。
9.見栄っ張りでプライドが高い
フィリピン人は人前で恥をかくことを非常に嫌い、プライドが高い一面があります。
そのため、自分の実際の能力以上に見せることでアピールをしたり、あまり詳しく知らないことでも知っているふりをしたりすることがあります。
間違いを指摘されることを嫌うので、何かを教える際や注意する際は、人前を避け言葉を選んで伝える配慮が必要なのは有名な話です。

現地在住者
知ったかぶりが多く、適当に答えていることが多いケースもあるので注意が必要です。
プライドが高いのが良い悪いのではなく、そういった素養を持った人が一定数いることを事前に知って接すると気持ちも楽になります。
10.噂話が大好き
近所の人や友人の噂話やゴシップが好きな人が多いです。
これは、コミュニケーションの一環として、人との繋がりを保つための手段でもあると言われています。悪意があるわけではないことが多いですが、プライベートな情報が広まりやすい側面もあります。
本当の話ではないのに、噂話だけが先走ってしまってしまう可能性があることには注意したいところです。
11.SNSに没頭する人が多い
フィリピンではFacebookやInstagram、TiktokなどのSNS利用率が非常に高く、日常的に写真や動画をアップしたり、友人とコミュニケーションを取ったりしています。
自己表現の場やネット上での友だちとの交流、また情報収集のツールとして、生活に欠かせないものになっています。

現地在住者
仕事中でも、デート中でも常にSNSを見ながら行動しているフィリピン人の自由さが羨ましいくらいですね。
でも没頭しすぎで仕事そっちのけになるのは止めてほしい..というのが本音。
12.仕事をすぐ辞める・転職する
私がこれまで数多くのフィリピン人の英語講師や一般企業に勤めているフィリピン人を見て思うことは、一つの会社に長く勤めるよりも、より良い条件を目指して、比較的気軽に転職する傾向があるということです。
なぜこんなにすぐに仕事を辞めて、転職をするのだろと不思議に思うくらいですが、彼らにとってはとてもフランクに捉えているようです。
特に若い世代では、数年で職場を変えることも珍しくありません。これは、より良い生活を求める向上心の表れとも言えます。
13.キリスト教徒が90%以上
国民の約9割がキリスト教徒(主にカトリック)であり、宗教はフィリピン人の生活や文化、価値観に深く根付いています。
日曜日に教会へ行く人が多く、家庭や職場にもキリストや聖母マリア様の像が飾られていることも多いです。フィリピン人の根底の考え方や思想、行動の背景には、キリスト教の教えが大きく影響していると考えられます。

現地在住者
日本人は無宗教の人が多いため、この部分の考え方に対して無頓着な方が多いですが、
フィリピン人にとってはとても大切な部分なため、否定をせずに受け入れるのがベターです。
14.エンターテイナーの素質に溢れる
フィリピン人は歌やダンスが大好きで、非常に上手な人が多いです!カラオケは国民的な娯楽の一つで、パーティーやイベントでは歌とダンスが付き物です。
歌とダンスを通じて人々と楽しませたり、ワクワクさせるエンターテイナーとしての素質に溢れる人が多いです。
またビジネスの場でのプレゼンテーションなどでも堂々としている人が多く聞き手を引き付ける能力に長けています。シャイな日本人からすると羨ましい才能ですね。

現地在住者
私もボランティア活動でスラム街を訪問した時に、子どもたちが元気に歌やダンスをしているのを見かけました。
しかも、小学生にも関わらずクオリティーが高く、これぞフィリピンが誇る歌声と踊りの上手さと実感しました。
15.イベント事を大切にする
宗教的な行事や祝祭(フィエスタ)を非常に大切にし、盛大にお祝いします。
特に重要なのが、4月中旬のホーリーウィーク(聖週間)と12月のクリスマスです。これらの時期は、多くの人が故郷に帰り、家族や親戚と過ごします。
特にクリスマスは3ヶ月前頃から街の至るところでデコレーションが始まり、準備が早すぎ!と思ってしまうくらい大切なイベント事と捉えられており、多くの企業では社員を集めたパーティーも催されます。

現地在住者
これらの祝日では、ショッピングセンターや飲食店も完全休業となることもある程です。このことからもイベント事への重要度が伝わってきます。
フィリピン人と日本人の相性は?
ここまでフィリピン人の様々な特徴を見てきましたが、「日本人との相性はどうなの?」と気になりますよね。
結論から言うと、フィリピン人と日本人の相性は非常に良いと言えます!
フィリピン人の持ち前の明るさ、優しさ、フレンドリーさ、ホスピタリティ精神は日本人気質と相性が良い部分が多いですし、日本人が持っていない部分も持ち合わせています。
ただし、「フィリピーノ・タイム」や「計画性のなさ」、「忘れてしまいがちな部分」など、時間や根本的な考え方の違いには戸惑うこともあるかもしれません。
大切なのは、これらの違いを「どちらが良い・悪い」ではなく、「文化の違い」として理解し、尊重することです。

現地在住者
フィリピン人からすると、日本人は本当に礼儀が正しくて、横柄な人も少ないと言う人が多いです!
また日本食やアニメなど、日本の文化が好きな人も大勢います。
また、歴史的な背景や輸出入の関係性、日本が支援しているインフラ開発の部分においても国同士の仲がいいのも相性が合う現れかもしれませんね!
フィリピン人と接するときのご法度・タブー
フィリピン人とコミュニケーションを取る際に避けるべき言動がいくつかあります。文化や習慣の違いから、日本では問題なくてもフィリピンではタブーとされることがあるので注意しましょう。
これからフィリピンを旅行で訪れたり、留学を検討されている方、長期滞在を予定されている方はチェックしてみてください。
人前で叱ってはいけない
フィリピン人はプライドが高く、人前で恥をかかされることを極端に嫌います。
仕事などでミスを指摘したり、注意したりする必要がある場合は、必ず他の人がいない場所に呼び、一対一で、相手の気持ちを尊重しながら話すようにしましょう。
私もとある外国人がコンビニの定員に怒鳴りつけている状況を見たことがあります。相手側のフィリピン人もとても嫌がっており、理由が何にせよ人前での叱責は、相手の恨みを買うことにもなりかねませんので注意が必要です。
日本の文化や「普通」を押し付けない
「日本ではこうするのが普通だ」「なんでこうしないんだ」といったように、日本の価値観や常識を一方的に押し付けるのは避けましょう。
紹介したフィリピン人の国民性にもあるように時間感覚、仕事の進め方、家族との関わり方など、様々な面で日本とは異なる文化があります。
日本人としてのスタンダードや当たり前の基準が高すぎる部分があるのも事実です。あくまで郷に入っては郷に従うという気持ちで相手の文化を理解し、尊重する姿勢が大切です。
宗教を否定しない
前述の通り、フィリピン人の多くはキリスト教徒です。
フィリピン人にとって宗教は生活の一部として溶け込んでいて、心の拠り所とも言えます。
冗談半分であっても、彼らの信仰を軽んじたり、否定したりするような言動は絶対に避けましょう。宗教に関する話題は慎重に扱うべきです。
日本人は宗教を悪いものとして毛嫌う人も多いかもしれません。だからこそ注意したい部分です。
収入の話をしない
給料や貯金など、お金に関する話は非常にデリケートな話題です。これは日本人もフィリピン人も同じかもしれません。
違いを知りたいという意味で興味が湧いてしまうのも無理はないですが、特に、相手の収入を探るような質問は失礼にあたりかねませんので、関係値を考慮して話すのがいいでしょう。
とは言え経済的な格差がある場合も多く、見下していると思われる可能性もゼロではないため、お金に関する話題は避けるのが無難です。
ジェンダーに関する差別はしない
フィリピンは、アジアの中でもLGBTQ+に対して比較的寛容な社会と言われています。
お店の定員、ビジネスパーソン、語学学校の講師などもオープンにしている人も沢山います。
性別に関する差別的な発言や態度は、相手を深く傷つけるだけでなく、社会的に受け入れられません。慣れていない日本人からすると驚いてしまいますが、ジェンダーに関する多様性を尊重する意識を持てるといいかと思います。
まとめ
今回は、フィリピン人の性格や国民性の特徴、そして付き合い方のコツやタブーについて詳しく解説しました。
フィリピン人の主な特徴まとめ
- ポジティブな側面:明るくフレンドリー、親切でホスピタリティ精神旺盛、家族思い、陽気でエンターテイナー
- 文化の違いとして理解したい側面:時間にルーズ(フィリピーノ・タイム)、計画性には劣る、ワークライフバランス重視(残業しない)、宗教感あり、プライドが高い
フィリピン人は、陽気で人懐っこく、家族を大切にする、とても魅力的な人々です。一方で、時間や仕事に対する考え方など、日本人とは異なる文化や習慣も持っています。
フィリピン留学や旅行、移住を考えている方は、これらの特徴や文化の違いを理解し、尊重する姿勢を持つことが、現地の人々と良好な関係を築くための鍵となります。
これからフィリピン旅行・フィリピン留学を検討されている方は、是非参考にして頂き、現地の人とのコミュニケーションを楽しんでください。
セブ島留学バディーでは、フィリピン留学に関するご相談を無料にて承っております。お気軽にご相談くださいませ。